-\section{IVS対応}
-\verb+luatexja.otf.enable_ivs()+ を実行し,IVS対応を有効にした状態では,
-\verb+pre_linebreak_filter+ や \verb+hpack_filter+ コールバックには
-次の4つが順に実行される状態となっている:
-\begin{description}
-\item[\tt ltj.do\_ivs] \textit{glyph\_node}~$p$の直後に,異体字セレクタ(を表す\textit{glyph\_node})
-が連続した場合に,$p$のフォントに対応したが持つ「異体字情報」に従って出力するグリフを変える.
-
-しかし,単に$p.\textit{char}$を変更するだけでは,後から
-OpenType機能の適用(すぐ下)により置換される可能性がある.そのため,
-\cs{CID} や \cs{UTF} と同じように,\textit{glyph\_node}~$p$の代わりに
-\texttt{user\_id} が\textit{char\_by\_cid}であるようなuser-defined whatsitを用いている.
-\item[(\Pkg{luaotfload} によるfont featureの適用)]
-\item[\tt ltj.otf] \texttt{user\_id} が\textit{char\_by\_cid}であるようなuser-defined whatsitを
-きちんと\textit{glyph\_node}に変換する.この処理は,\cs{CID}, \cs{UTF}やIVSによる置換が,
-OpenType機能の適用で上書きされてしまうのを防止するためである.
-\item[\tt ltj.main\_process] \textbf{JAglue}の挿入処理(\ref{sec-jfmglue}章)と,
-JFMの指定に従って各\textbf{JAchar}の「寸法を補正」することを行う.
-\end{description}
-
-問題は各フォントの持っているIVS情報をどのように取得するか,である.
-\Pkg{luaotfload} はフォント番号<font\_number>の情報を\
-\texttt{fonts.hashes.identifiers[<font\_number>]} 以下に格納している.
-しかし,OpenTypeフォントのIVS情報は格納されていないようである%
-\footnote{TrueTypeフォントに関しては,
-\begin{center}
-\texttt{fonts.hashes.idenfiers[<font\_number>]%
- .resources.variants[<selector>][<base\_char>]}
-\end{center}
-に,<base\_char>番の文字の後に異体字セレクタ<selector>が続いた場合に
-出力すべきグリフが書かれてある.}.
-%例えば,小塚明朝Pr6N~Rでは,
-
-一方,\LuaTeX 内部の \texttt{fontloader} の返すテーブルには
-OpenTypeフォントでもTrueTypeフォントでもIVS情報が格納されている.
-具体的には……
-
-そのため,\LuaTeX-jaのIVS対応においては,\LuaTeX 内部の\
-\texttt{fontloader} を直接用いることで,フォントのIVS情報を取得している.
-20140114.0以降でキャッシュを用いるようにした要因はここにあり,
-\texttt{fontloader} の呼び出しでかなり時間を消費することから,
-%%% to_table を使わなくしたことで,メモリ使用量は減った
-IVS情報をキャッシュに保存することで2回目以降の実行時間を節約している.
-%</ja>
-
-
-%<*ja>